
日の丸交通のエジプト出身の運転手、モハメッド・モスアド・セリムさん【拡大】
このうち4人は40~50代で国内ITエンジニアなどからの転職組。既に永住権を保持している。現地の転職サイトから応募したエジプト人は、英語・日本語の観光ガイドの資格を持ち、国際業務ビザを取得した。
採用された外国人は「仕事に対して前向きに取り組んでいる」(企画部の西川浩康課長)といい、売り上げを伸ばしている。特に外国人客から高く評価されているのが、得意の語学力を生かした観光タクシーの運転業務だ。7人に続き、現地に担当者が出向いて採用した台湾人6人の入国手続きにも着手している。全員と面談できないほど応募者が殺到したため、2回目の現地採用を予定している。これを契機に採用活動を本格展開する。
大和自動車交通など東京の大手4社は外国人対象の募集を行っていない。しかし、政府は訪日外国人を32年までに4千万人受け入れることを目標に掲げ、都内でタクシー需要が高まるとみられるだけに、日の丸交通に追随する動きが出てきそうだ。