ファンケルは23日、2018年度から3カ年の新中期経営計画を発表した。化粧品と健康食品の両事業で海外展開を加速。最終年度の20年度に過去最高となる連結売上高1260億円、営業利益126億円を目指す。
同社は13年に復帰した池森賢二会長の下、広告宣伝費を倍増以上となる年間約150億円に増やすなどの改革に取り組み、売上高は17年度見通しで過去最高の1075億円とV字回復した。新中計では、広告宣伝費を維持した上で海外売上高比率を現在の9%から11%に高めるなどし、さらなる収益向上を図る。126億円の営業利益目標も、達成すれば過去最高の99年度(115億円)を上回る。
化粧品事業では、近く30歳前後向けに新ブランドを立ち上げるほか、手軽さを売りにした40歳前後向けブランドの投入などを検討。新たにアジアの3、4カ国へ進出し、米国では18年度中にEC(電子商取引)サイトへ出店する。北米と一部アジアで展開している海外専用ブランド「ボウシャ」も、欧州と中近東に地域を拡大する。
健康食品は、中国を「最重要市場」(島田和幸社長)と位置づけた。代理店契約を結んだ中国企業を通じ、20年度に大手ECサイトや旗艦店で販売を開始。アジア以外についても、20年度の発売を目指し進出を検討していく。