ダンクソフト、サテライトオフィスの設置を支援 独自ノウハウで地方活性化などに活用 (1/2ページ)

全国各地の拠点を結んで実施しているテレワーク。独自ノウハウでサテライトオフィス設置を支援する=東京都中央区
全国各地の拠点を結んで実施しているテレワーク。独自ノウハウでサテライトオフィス設置を支援する=東京都中央区【拡大】

 ■サテライトオフィス設置を支援

 ITサービス全般を手掛けるダンクソフトは、サテライトオフィスの設置支援を新たな事業の柱として成長させる。東日本大震災を機に事業継続計画(BCP)対策として取り組み、自社内で積み上げたノウハウを事業化した。BCP対策のほかに、人手不足解消や働き方改革、地方活性化などに役立てる。サテライトオフィス設置支援事業が売上高に占める割合は現在6%にすぎないが2020年には15%まで伸ばす。

 同社は各地のオフィスを結んで仕事をするため、クラウド環境をベースにした業務システムを独自に構築した。それと並行して各種様式をワークフローシステムとして組み込み、完全ペーパーレス化も果たした。このため全国どこからでも業務用アプリを活用し、情報を共有することでテレワークを実現している。現在、同社の従業員ら30人のうち9人が地方のサテライトオフィスで勤務している。

 サテライトオフィス設置を支援している会社は、ほかにも存在する。他社と違う強みについて星野晃一郎社長は「支援を手掛ける会社自体、導入が進んでいないことが多い。しかし、当社は自社で実証実験を重ね、現場で役立つノウハウを構築している」と語る。

 一般的にサテライトオフィスは開設しても地域に溶け込めず、短期間で撤退することも珍しくない。一方、同社は祭りなど地元行事に積極的に参加して交流することで、進出地域になじみ、定着している。とくに従業員は移住させるのではなく、現地をよく知る地元の人材を採用することが成功する秘訣(ひけつ)という。これまでに徳島県神山町など国内8拠点のサテライトオフィスを構えている。このため「地方での知名度が東京と比べて圧倒的に高く、現地採用には苦労しない」(星野社長)と人手不足に悩まされることがない。

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