
フランスのクルーズ大手PONANT(ポナン)の日本駐在マネジャーに選任された伊地知亮氏【拡大】
ポナンの日本駐在マネジャーに31日就任する伊知地亮氏に戦略などを聞いた。
--ポナンのクルーズツアーの特徴や強みは
「小型のクルーズ船を使用して、大型客船では行けない航路がとれる。イギリスならばロンドンブリッジを通過できたり、岩場や砂浜など港がない所でも上陸できるボートを搭載している。南極や北極、アマゾンといった手つかずの自然が体験できる強みがある」
--日本市場をどう見る
「最重要市場の一つだ。まず当社が強みとする探検型のクルーズは単価設定が高いが、日本は質が伴えば許容してもらえる市場。また、日本はフランスで最も人気ある渡航先の一つということも大きい」
--どう攻勢をかけるか
「今はポナンのクルーズを利用している日本人はほぼ南極行きだが、今後は旅行会社に対する営業も強化し、南極以外のツアー企画にも日本から送客したい。旅行業界の流れが近年、個人手配旅行にシフトしており、その分野も開拓したい」
--営業上の課題はあるか
「日本船籍以外は日本国内だけの周遊クルーズが禁止されており、外国船籍のクルーズ船は最低1カ所、海外の寄港先を入れないといけないため、航路選定は悩みどころだ」