《(藤原真人が温泉に)試みに入ってみたところ、神気爽快、四肢軽快今までの労れもすっかり治ってしまったので大変驚き、また喜びました。その後、真人は険しい山の中に道を開き、湯つぼを造らせました。やがて「近隣に隠れた名湯あり」とまで諸村に伝えられるようになりました》(慶雲館ホームページより)
甲斐国主の武田信玄や日本統一のさなかに徳川家康も二度にわたり入湯したと伝えられ、705年の開湯から源泉は一度も枯れていない。これまでリニューアルを繰り返し、高級温泉旅館としての地盤を固め、2000年3月期の売上高は9億9600万円をあげていた。
◆日本史上第3位の「老舗企業」
今年で業歴1313年の老舗で、「世界で最も古い歴史を持つ宿」としてギネスワールドレコーズにも認定されている。
東京商工リサーチ(TSR)の老舗企業調査でも1位の金剛組、2位の一般財団法人池坊華道会に次ぐ、3位の歴史を誇る老舗中の老舗だ。
2005年には全室掛け流しの露天風呂を設置したが、ここ数年は消費低迷や価格競争などで売上が伸び悩み、過去の投資負担が利益を圧迫。2016年3月期の売上高は5億9600万円にとどまり、赤字に転落していた。