蘇った物件は7500万円で売れた。そして買い取った金額5800万円、リノベーション費用520万円と業務費用190万円を差し引いた金額990万円の利益分の半額である495万円を還元したのだ。
「元々友人のためにやってみたことなのですが、一通りやってみて『これは友人に限らず多くの人にニーズがあるのではないか?』と思ったんです。リノベーションをすることで高く物件が売れたら、売主様に利益の半額を還元してもこちらにも利益が出るのでWin-Win(ウィンウィン)の関係なんです」(川村さん)
川村さんはサービス内容を事業として整え、2018年3月、新サービス「りのばす」を立ち上げた。
「りのばす」という名前には、「リノベーション」と「自身とお客さん両方の利益を伸ばす」という意味が込められているという。
▽街の相場に合わせたリノベーションが重要
リノベーションで家を蘇らせて高く売れるようにする「りのばす」。それではどんどん費用をかけてボロボロの物件でも新築のようにするとより効果的なのだろうか?
川村さんが答えてくれた。
「ただリノベーションすればいいってものでもないんです。その街の適正価格というものが存在するんです。例えば、庶民的で物価の安い街で高級住宅街並みの高い物件を売ったとしても、今度は買主の方が現れてくれません」