
東京都港区芝浦の東芝本社(宮崎瑞穂撮影)【拡大】
一方、フィリピンでは覚書に基づき、水素電池システム「H2One」の販売開始に向け、技術面や制度面の課題を検討。東芝エネが20年までに事業化に向けた調査を実施し、フィリピン電化庁がそれに協力する。
H2Oneを活用し、日中に太陽光などの再生可能エネで水素を製造。電力が不足しがちな夜間にその水素を使って発電することを想定している。
東芝エネによると、フィリピンは電力の半分を石炭および石油火力で賄っており、燃料を輸入に依存していることから、再生可能エネの活用によるエネルギー自給率向上を探っているという。
一方で送配電網の整備が難しい離島が多く、エネルギーの安定供給に向けた対策も課題となっている。フィリピン電化庁は、協業を機に再生可能エネの導入推進や地方の電化率向上を目指す考え。東芝エネは「エネルギーの地産地消による持続可能なエネルギー社会の実現に貢献したい」としている。
同社は8月末にインドネシア技術評価応用庁とも同様の協業で合意し、22年までの導入を目指している。これまで日本国内でホテルなどにH2Oneを7台、同システムの主要機器である純水素燃料電池システムを100台以上納めているが、今後は国内で実績をさらに積み重ねた上で、海外での受注獲得も目指す方針だ。