埼玉発 輝く

野球防具で定評、倒産後に商標引き継ぎ復活 ベルガードファクトリージャパン (1/4ページ)

 埼玉県南東部に位置する人口約34万人を擁する越谷市。市内には東西にJR武蔵野線、南北に東武スカイツリーラインが走り、東京のベッドタウンとして発展してきた。休日は大型ショッピングセンター「イオンレイクタウン」に多くの親子連れが訪れる。

 この地に、日本のプロ野球選手はもとより、米大リーグの一流選手から直接注文を受ける社員4人の町工場「ベルガードファクトリージャパン」がある。捕手が装着するプロテクターや、死球から肘を守る「エルボーガード」など防具を中心に商品を取りそろえる。

 選手に迷惑かけない

 同社は2012年6月に設立。永井和人社長は「実は、この会社は長年勤めた会社が倒産して、私が商標を引き継いで始めた会社」と明かす。

 高校まで野球で鳴らした永井社長。就職も「野球に関わる仕事がしたい」と審判や捕手が身に着ける防具の製造に定評があったベルガードに入社した。

 防具製造の肝は「縫製」。「針に糸を通したこともないくらいだったので、本当にゼロからのスタートだった」と振り返る。先輩社員の技を見て盗む時代、黙々と仕事に打ち込んだという。

 その後、メキメキと頭角を現し、ヤクルトの古田敦也さんや横浜や中日で活躍した谷繁元信さんといった球界を代表する名捕手の防具を担当することに。「選手によってミットの厚さはさまざま。細かい要望に応えていくのは骨が折れましたが、自分がつくったミットを使って実際にプレーしてくれると思うと、本当にうれしかった」

 入社して約30年が経過し、製造だけでなく、企画全般も任せられていた矢先、会社が倒産した。「仕事場に弁護士さんが来て『仕事をやめて、ここから出てください』と。あまりに突然の出来事に言葉を失ったのを昨日のことのように覚えている」

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