経営トップ年頭あいさつ 三木谷楽天会長「挑戦の年」

年始恒例の愛宕神社への参拝をする三木谷浩史会長兼社長ら、楽天の経営陣=4日、東京都港区
年始恒例の愛宕神社への参拝をする三木谷浩史会長兼社長ら、楽天の経営陣=4日、東京都港区【拡大】

 多くの企業が4日、仕事始めを迎え、経営トップが年頭のあいさつを行った。少子高齢化による国内市場の変化や米中貿易摩擦などに起因する世界経済の停滞を警戒する声が上がった。

 三菱地所の吉田淳一社長は世界経済の停滞リスクが高まる中、「日本経済を取り巻く状況が一層厳しさを増す可能性がある」と懸念。住友不動産の仁島浩順社長は昨年の海外情勢を「一寸先は闇」とした上で、「持続的な成長を確実なものとするために柔軟な発想で課題に取り組んでほしい」と呼びかけた。

 一方で、改元や消費税率の引き上げなど環境の変化を機に「変革」「挑戦」を図ろうとする企業も目立った。サッポロビールの高島英也社長は「環境変化を成長の機会と捉え、より一層お客さまに向き合う」と気を引き締めた。日本生命保険の清水博社長は「人口減少、高齢化、先端ITによる事業構造の変化で先を見通しにくい状況にあるが、乗り越えられると確信している」と述べた。

 リコーの山下良則社長も人工知能(AI)やIoT(モノのインターネット)、ロボットなどの技術革新により、働き方や社会生活が大きく変化していることを強調し、「成長戦略を推し進め、躍動し続ける一年にしたい」と語った。

 昨年12月に上場を果たしたソフトバンクの宮内謙社長は今年を高速大容量の第5世代(5G)移動通信方式の元年と位置付け、「大きなビジネスチャンスがある。迅速に対応することが必要不可欠」と訴えた。今秋、携帯電話事業への参入を予定する楽天の三木谷浩史会長兼社長は「最大のチャレンジ。挑戦の年になる」と力を込めた。

 一方で昨年、車の燃費測定などをめぐる検査不正が発覚したスズキの鈴木俊宏社長は「改めてモノづくりの土台をしっかり固めていく」と反省の弁。子会社の乗務員の飲酒が原因で運航遅延を起こしたANAホールディングスの片野坂真哉社長は「品質・サービスを『ダントツの水準』に高めていきながら、お客さまの信頼を取り戻し、(2020年の)成長ステージを迎えたい」と強調した。

 今年最初の取引となる4日の東京株式市場の日経平均株価は急落し、終値は2万円を割り込んだが、日本取引所グループの清田瞭最高経営責任者(CEO)は大発会の式典で「年初悪くても年末に良くなる期待を持っている」と今後に希望をつないだ。