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医療機器事業は大学取得特許の活用を (2/2ページ)

 大学から基本特許を譲り受けた後も、継続的な知財活動が必要だ。特許は一度権利化されても、競合企業に対し特許の無効審判を請求するなど、後から権利が消失・無効化する可能性がある。少数の基本特許では無効化のリスクを背負い続けることになるため、継続的かつ戦略的に特許を出願し、新たに他者保有特許を取得するなど、足場を固めていくことが重要だ。特に大学は事業主体者の観点から特許を出願していないため、保有する特許が十分な権利範囲を備えているかはケース・バイ・ケースであるのが実情だ。

 この点に関して米国の大学は進んでいる。太陽国際特許事務所の田中宏明弁理士は「グーグルとの産学連携により莫大(ばくだい)な利益を得たスタンフォード大学の戦略は注目に値する」と指摘する。スタンフォード大がグーグルにライセンスしていた技術はページランクと呼ばれ、複数の特許で固められている。基本特許と目される親特許を基にして複数の子特許が作られており、親特許は基本概念をカバーし、子特許は実装をより意識した内容となっている。つまり、包括的な特許ポートフォリオが形成されている。

 大学との共同研究を始めたら事業としてのゴールを互いに共有し、新しい発明に取り組み、概念検証を実施し、そして特許を出願するというプロセスを標準化してほしい。

【プロフィル】高橋遼平

 たかはし・りょうへい 京大経卒。東工大環境・社会理工学院修了。工学博士。2012年三菱商事入社。15年10月医療系ITスタートアップのKompathを設立し、共同創業者兼代表取締役CEO。大学付属病院と共同で医用画像処理アプリケーション開発に取り組む。30歳。東京都出身。

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