建設技能者キャリア、明確化へ 国交省、「建設キャリアアップシステム」の限定運用開始

建設キャリアアップシステムにカードを読み込ませる技能者=15日、東京都千代田区
建設キャリアアップシステムにカードを読み込ませる技能者=15日、東京都千代田区【拡大】

 国土交通省は15日、建設技能者の資格や就業履歴などを業界横断的に登録・蓄積する「建設キャリアアップシステム」の限定運用を開始した。技能者のキャリアを明確にして給与や処遇面を改善し、建設業の担い手を確保するのが狙い。建設業界では技能者不足が深刻化しており、建設各社が早期の導入を求めていた。3月まで24の現場で検証を行い、4月から全ての建設技能者や現場を対象にした本格運用に移行する。

 この日は、東京都内の2つの建設現場を報道陣に公開。このうち、大成建設が元請けとなっている「麹町五丁目建設プロジェクト」では、技能者が各種データを登録したカードを現場入り口に設置された読み取り機にかざすと、当日の業務に就いたことが記録された。同プロジェクトで地中の障害物を撤去する工事を担当するくい打ち工の職長は「工事経歴が記録されることでキャリアを客観的に証明できるようになる」と歓迎した。

 建設業界では、建設技能者が、さまざまな元請け工事会社や現場に直接出向いて就労するケースがほとんどのため、キャリアや能力について、公平に評価できていなかった。これが待遇の改善が進まない最大の要因と指摘されていた。

 技能は4段階のランク分けで評価する。働いた日数や、職長など現場での職歴が一定基準に達し、決められた技能検定などをパスすると、ランクが上がっていく仕組みで、技能を「見える化」する。

 既に7日時点で技能者1万7000人、建設会社1万社が登録申請をするなど、本格運用に向けて順調な滑り出しをみせている。