日本企業、合意なき離脱に警戒感 英国のEU離脱案否決、動向次第で企業活動鈍化 (1/2ページ)

15日、英下院での離脱合意案否決を受け、英国旗とEUの旗を振るロンドンの離脱反対派(AP)
15日、英下院での離脱合意案否決を受け、英国旗とEUの旗を振るロンドンの離脱反対派(AP)【拡大】

 英国が欧州連合(EU)から「合意なき離脱」をする懸念が強まり、現地に拠点を置く日本企業は身構えている。先行きの不透明感により、企業活動が鈍化すれば、英国経済を下振れさせるリスクが高まりそうだ。

 ホンダは、英南部のスウィンドン工場の稼働を4月に6日間休止することを検討。英・EU間の貿易で関税を払う必要が生じ、通関手続きで物流が混乱したときに、対処するためだ。トヨタ自動車のバーナストン工場(英中部)も、稼働が一時停止する懸念がある。通常は「トヨタ生産方式」により4時間製造する分しか部品の在庫を抱えておらず、警戒感を強めている。

 日産自動車はスポーツ用多目的車(SUV)などを年約50万台生産しているサンダーランド工場(英北東部)で働く従業員の賃金改定交渉を昨秋から今年に先送りする方針を労使間で決めた。合意なき離脱となった場合、生産台数やコストが大きく変更を迫られる可能性があり、収益予想が立てにくいからだ。生産・販売面への影響を見極めた上で賃金交渉に臨む方針だ。

 欧州で自動車部品を手掛ける大手国際物流会社の担当者は「部品の在庫確保が求められそうで、倉庫の手当てに取りかからなくてはならない」と話す。

 英中部に鉄道車両工場を持つ日立製作所は「ハードブレグジット(合意なき離脱強行)を視野に入れて調査・検討を続けていく」と説明する。同工場は英国内向けの車両製造を担ってきたが、離脱後は国外から購入する部品に関税がかかるため、代替調達先を検討している。

続きを読む