ゴーン被告、ルノー会長辞任 日産、ルノーの新体制移行で脅威増も

フランス政府が提案するルノーと日産自動車の統合案のイメージ
フランス政府が提案するルノーと日産自動車の統合案のイメージ【拡大】

 日産自動車、仏ルノー、三菱自動車の3社でつくる企業連合の絶対的なトップとして権勢を振るってきたカルロス・ゴーン被告がルノーの会長兼最高経営責任者(CEO)を辞任した。日産、三菱自はすでに解任されており、企業連合からの“追放”が決まった。一方、日産は24日、4月中旬に臨時株主総会を開催する方向で検討を始めたと発表。ルノーが求めてきた早期開催に応じたとみられる。ルノー筆頭株主のフランス政府は、日本政府に日産との経営統合案を示しており、今後の展開は予断を許さない。

 ルノーは日産にとって、企業連合のパートナーであると同時に株式の約43%を保有する筆頭株主。このため、ゴーン被告がルノーの会長兼CEOにとどまっていたことは、日産にとって大きな懸念材料だった。ルノーの新体制移行は日産にとって朗報で、方向性が伝わると西川(さいかわ)広人社長は、「次の段階への大きな一歩だ」と歓迎の意を示していた。

 もっとも、経営統合案を持つ仏政府の動向を考えると、ルノーの新体制移行により、日産への“脅威”が増す懸念もある。新たにルノー首脳となるジャンドミニク・スナール氏が、日産に対して強硬姿勢を取らないとは限らないからだ。

 日産は臨時総会開催検討に関して、ゴーン被告と、グレゴリー・ケリー被告の取締役解任のほか、「ルノーが指名する取締役1人選任」が目的としている。

 日産は早期の臨時総会開催を拒否してきたが、筆頭株主である優位性を背景に、ルノーに押し切られた格好だ。

 新しい経営体制の試金石となりそうなのは、企業連合を統括する日産とルノーの合弁会社「ルノー日産BV」(オランダ)のトップ人事だ。ルノーのCEOが兼務するという慣例があるが、日産側には、「そうした権力の集中が今回の問題につながった」(関係者)という認識があり、見直しを求める可能性も否定できない。(高橋寛次)