【ハザードマップ】未来設計/ミラリード 過大な金融債務に資金繰り悪化 (1/2ページ)

 ▽未来設計 未来設計は1月22日、東京地裁に民事再生法の適用を申請した。有料老人ホーム経営ではこれまでで最大規模の倒産となる。

 同社は介護付有料老人ホーム「未来倶楽部」の運営を主体としていた。神奈川県を中心に東京都や千葉県など37カ所に老人ホームを展開し、積極的な施設開設により、2017年8月期には約100億7000万円の売上高を計上していた。

 18年7月には、創生事業団(福岡市)が同社の全株式を取得し、グループ化した。

 しかし同年12月、顧客から預かった一時金を、未来設計の創業者に対する報酬に流用していたことなどが報じられるとともに、資金繰りの悪化が露呈した。

 未来設計では今後、株主の創生事業団をスポンサーとする再生計画を策定する見込み。現在保有する37カ所の施設は運営を継続するとしている。

 ▽ミラリード ミラリードは1月18日、債務整理を弁護士に一任した。

 同社は自動車用ウインドーフィルムやシェード、ランプやドリンクホルダーなど、カーアクセサリー全般を取り扱う専門メーカー。愛知県内に自社工場を持つほか、全国主要都市に営業所を設置し、「MIRAREED」のブランドでカー用品チェーン店やホームセンターなどに販路を持ち、相応の知名度があった。最近は車両の急発進防止装置「ペダルの見張り番」などがヒットし、2017年9月期の売上高は34億200万円に上った。

 近年は植物由来のバイオマスプラスチック製造事業にも乗り出し、廃プラスチックによる環境汚染が問題となるなかで動向が注目されていたが、設備投資やバイオマス事業の開発費に伴う金融債務も過大となっていた。一方で、18年9月期は回転率の悪い商品の絞り込みを行ったことでカー用品の返品が増加、天候不順の影響も受けて売り上げが伸び悩んだ。18年12月以降は、取引先への支払い遅延や一部従業員の給与の遅配などで資金繰りの悪化も露呈していた。

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