商業捕鯨再開 6業者が7月実施 沿岸操業、新規参入なし

商業捕鯨の想定事業者
商業捕鯨の想定事業者【拡大】

 日本が国際捕鯨委員会(IWC)を脱退して再開する商業捕鯨の日本沿岸の操業については、これまで規制対象外の小型捕鯨を手掛けてきた6業者が7月1日から実施する見通しとなったことが5日、分かった。31年ぶりの再開で事業は手探りとなるため、水産庁は漁場を探る調査などを実施して支援する方針。沖合を含め新規参入の動きは見られない。

 6業者は、北海道網走市の下道水産と三好捕鯨、宮城県石巻市の鮎川捕鯨と戸羽捕鯨、千葉県南房総市の外房捕鯨、和歌山県の太地町漁協で、IWCが規制していないツチクジラなどを捕鯨している全業者に相当する。商業捕鯨では新たにミンククジラを捕獲する。6業者は日本沿岸の調査捕鯨にも携わってきた。

 日本小型捕鯨協会によると、7月1日から1週間程度、北海道の釧路か青森県の八戸の近海で一斉にミンククジラの商業捕鯨を実施することなどを計画している。業者同士で協力しているケースもあり、現在稼働している全5隻で操業する。

 一方、日本の排他的経済水域(EEZ)内に限定する沖合操業は、調査捕鯨母船「日新丸」を運航する共同船舶(東京)が手掛け、7月の開始を想定している。沖合は山口県下関市を基地にミンククジラ、イワシクジラ、ニタリクジラの3種を捕獲する。

 共同船舶は、捕鯨大手3社だった大洋漁業(現マルハニチロ)、日本水産、極洋の捕鯨部門などの統合で設立された日本共同捕鯨が前身だ。

 商業捕鯨はIWCで開発された方式で算出する捕獲枠内で実施し、国が具体的な枠を検討している。商業捕鯨の再開に伴い、南極海や北西太平洋での調査捕鯨は取りやめる。