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「塗る乳酸菌」で新市場創出 ニチニチ製薬、化粧品・養毛剤に参入

 乳酸菌メーカーとして健康食品・医薬品を提供してきたニチニチ製薬(三重県伊賀市)は、乳酸菌を「皮膚に塗布する」商品を開発、新たに化粧品事業に参入した。世界初という酵素処理した乳酸菌を配合、皮膚を理想のオイルバランスに整えることで美白・美肌や養毛といった効果が期待でき、初年度は8億円の売り上げを目指す。乳酸菌メーカー各社は「食べる(飲む)」から「塗る」に注目して商品化を進めており、同社の参入で市場創出が本格化しそうだ。

 「食べるというイメージが強い乳酸菌を塗るということに興味や関心を示す来場者が多く、商談の申し込みもあった」

 1日まで千葉市・幕張メッセで開かれた日本最大規模の化粧品専門展「COSME TOKYO 2019」に出展した同社の安本昌吉社長は顧客開拓に手応えを感じた。ブースに並んだのは独自開発した乳酸菌「MK-116」を配合した基礎化粧品と養毛剤だ。

 乳酸菌は一般的に、食べることで腸内環境を整えて悪玉菌を抑え、善玉菌を増やすことで全身の免疫力を高めることが知られている。同社は1987年の創業以来、乳酸菌の免疫機能性に着目、乳酸菌「エンテロコッカスフェカリス」を加熱処理した「FK-23」と酵素処理した「LFK」を商品化、11の特許を取得した。皮膚疾患などにも効くことが科学的に証明されている。

 「食べて効くなら肌に直接塗ってもいいのでは」という発想で研究に着手、特殊加工によりMK-116を開発した。肌のオイルバランスを整えるとともに保湿性に優れるため、基礎化粧品としては美容成分を肌の奥(角質層)まで届けやすい。また養毛剤としては毛髪の成長を促す効果が期待できる。

 発売は今月1日。基礎化粧品は「ラポーテ チホ」(80グラム入り税抜き4500円)と「同 チサ」(30グラム入り4600円)、養毛剤は「アップ太郎」(250グラム入り8500円)と「同花子」(同)で、同社オンラインショップのほか、乳酸菌を配合したドリンクやサプリメントなど従来品を扱っている薬局・薬店や量販店などで順次販売していく。

 同社は食べることで身体の内面から「美と健康」を追求してきたが、「今回、外面の美と健康をコンセプトに商品化した。このビジネスチャンスを逃さない」(安本氏)と意気込む。19年の売り上げは従来品の食べる乳酸菌とあわせて22億円を目指す。

 乳酸菌入り化粧品はすでにヤクルト本社やアサヒカルピスウェルネス(東京都渋谷区)などが投入している。

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