東電春闘、一律6万円支給で妥結

 東京電力ホールディングスは14日、2019年春闘で、全ての一般社員に一時金として一律6万円を6月に支給することで労働組合と妥結した。ベースアップ(ベア)に相当する賃金改善は見送る。初任給は全ての学卒で一律2000円増やす。6万円は平均年収の約1%に相当する。電気の小売り全面自由化による客の流出で業績が上向かず、昨年の9万円からは減額となった。

 初任給増額は2年連続で、今年は19年4月に入社する社員から適用する。東電は福島第1原発事故後に社員の年収を20%引き下げたが、段階的に削減幅を縮小し、現在は年俸制で5%減の水準になっている。労組は今年一般社員の年収を平均3%増やすことや初任給の引き上げを求めていた。