マネジメント新時代

上海自動車ショーから見える企業の企図 日系メーカーは“再考”の時期 (2/3ページ)

 さらに、自動車の販売そのものが変調を来していることも影響を及ぼす。これまで成長を牽引(けんいん)してきた中国の昨年の乗用車販売台数が、米中貿易摩擦などの影響もあり、対前年比でマイナス2.8%の2808万台となった。欧州、米国も同様であり、自動車産業の成長にブレーキがかかったような状況である。

 そのような中、開催された今年の上海モーターショーは2つのことを主張しているように見受けられた。一つは、世界各国から自動車メーカーが競って展示し、中国が依然として自動車産業の中心地であることをアピールしていることだ。このモーターショーに出品しないということは、自動車産業からの脱落を意味するであろう。

 もう一つは、中国が指し示す政策との連動である。ご存じのように、米国のゼロエミッション車(ZEV)規制に倣った中国NEV規制は今年から実施年となる。19年は、ガソリン車の生産・輸入台数に対して、10%のクレジット獲得が必要となる。20年は12%とまで決まっている。そのためには、クレジットを獲得できる新エネルギー車、つまり電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)を販売しなければならない。

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