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トヨタ、初の売上高30兆円超 19年3月期決算、アジアでの拡販奏功

 トヨタ自動車が8日発表した2019年3月期連結決算は、売上高が30兆2256億円と、日本企業で初めて30兆円の大台を超えた。本業のもうけを示す営業利益は2.8%増の2兆4675億円と増益だったが、最終利益は前期にトランプ米政権の税制改正による一時的な押し上げ効果があった反動や保有株の評価損計上などで、24.5%減の1兆8828億円だった。

 ダイハツ工業、日野自動車を含むグループ総販売台数は前期から16万2000台増え、1060万3000台と過去最高を更新し、売上高が伸びた。18年1~12月の中国販売が前年比約14%増となるなど、アジアでの拡販が牽引(けんいん)した。東京都内で行われた会見で豊田章男社長は、売上高の30兆円突破に関して、「関係する全ての方に感謝したい」と述べた。小林耕士副社長は「売り上げはまずまずだが、問題は原価だ」と述べ、コスト低減などでさらに利益を増やす余地があると強調した。

 同時に公表した20年3月期の連結業績予想は、売上高は0.7%減の30兆円、営業利益は3.3%増の2兆5500億円、最終利益は19.5%増の2兆2500億円。為替変動の影響が1700億円の減益要因となるが、原価改善努力などで増収増益を見込む。グループ総販売台数は13万7000台増の1074万台と、過去最高を更新する計画だ。白柳正義執行役員は会見で、「欧州、アジアで販売が堅調に推移することを見込んでいる」と述べた。

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