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塩野義「ゾフルーザ」売上高は予想の2倍

 塩野義製薬は9日、インフルエンザ治療薬「ゾフルーザ」の平成30年度の国内売上高が予想の約2倍となる263億円に上ったことを発表した。昨年3月に発売された新薬で、今年1月から2月にかけてインフルエンザが大流行したこともあり、需要を伸ばした。

 同日の平成31年3月期の連結決算発表の会見で明らかにした。通期予想では130億円を見込んでいたが、錠剤を1回飲むだけで治療できる利便性などから売り上げを拡大した。

 今年度の通期予想は6・5%増の280億円とした。昨年度の使用状況などのマーケット調査から設定した。

 ただ、ゾフルーザに関しては、変異したウイルスが高率で出現することの解釈をめぐって「多用されると薬が効きにくくなる耐性の蔓延(まんえん)が懸念される」などとして一部の感染症の専門家から慎重な処方を求める声が上がっている。これに対して、塩野義の手代木功社長は「昨年度、一冬実際に使っていただいてデータが蓄積された。ゾフルーザの強みと留意する点も改めて分かってきたので、情報は開示していく」と説明。耐性への不安を払拭するためにも今年度のインフルエンザシーズンを迎える前に、正確な分析結果を示すとした。

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