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人材育成に注力、採用倍率20倍を実現 三和建設・森本尚孝社長 (1/2ページ)

 人手不足が深刻化し、採用に苦しむ企業が多い建設業界で、今春入社の新卒学生の採用倍率が約20倍に上った中小ゼネコンがある。大阪市に本社を構え、「つくるひとをつくる」を経営理念に掲げる三和建設だ。100人規模の企業にしては珍しく、社員の学ぶ場として「社内大学」を整備するなど人材育成全般に力を入れている。森本尚孝社長に狙いを聞いた。

接点増やす出張講義

 --新卒学生の就職戦線は近年、空前の「売り手市場」だが、学生の人気と採用倍率を高めるためにどのような工夫をしているのか

 「採用倍率が高いのは、学生との接点を増やし、当社を選んでもらうための情報を提供する努力を続けているからだ。例えば近年は、私自身が大学に出かけ、建築系の学科で出張講義をする取り組みをしている。これまでに神戸大や奈良女子大、京都精華大などに赴いた。講義は企業PRではなく、あくまで建設業界やゼネコンでの働きがいを解説する内容にしている。最近は建設業界で働くことにネガティブなイメージを持つ学生が多い。まずは就職の選択肢として建設業への関心を高めてもらい、その中で少しでも当社の存在を意識してもらえれば、おのずと就職希望者の母集団形成につながるという考えだ」

 --採用選考のプロセスについても、1人の選考に140時間をかけ、面接は社長による1回のみというのはユニークだ。

 「昨今、内定辞退はどの企業も悩みの種だ。これを防ぐには選考過程での学生との関わり方が重要になる。中途採用でも同じだが、採用に当たっては当社の経営理念や組織文化とマッチし、入社後も活躍できると確信した人材だけを採りたい。学生には、選考を通じて自分自身の職業観と徹底的に向き合ってもらい、少しでもミスマッチを感じるなら遠慮なく抜けてもらってよいと伝えている」

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