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建設会社がコッペパン 背景にクルマの自動運転化 (1/2ページ)

 学校給食のかつての定番メニュー「コッペパン」。最近は全国各地に専門店が開店する人気ぶりだ。福井、金沢両市で展開し、6月に5店舗目がオープンする「コッペ亭」もそうした店の一つだが、他店と一線を画すのは、運営するのが岐阜県羽島市に本社を構える建設会社「保安企画」。なぜ、畑違いの新規事業に挑むのか-。その理由は「クルマの自動運転の実現が近づいているから」だ。

 「雇用守るため」

 福井市下馬の「コッペ亭福井本店」。店内には、コッペパンが焼き上がったこうばしい香りが漂う。コロッケやソースカツをはさんだ「総菜系」や、クリームやあんバターなどを使った「おやつ系」で40種類以上を180~590円(税抜き)で販売しており、多い時は1日1500個を売り上げるという。

 「コッペパンは誰もが懐かしさを感じるが、多様な具材で新しさもあり、幅広い世代の支持を得ている」

 こう話すのは、食品事業の責任者で同社北陸支店(福井市)の高嶋久美子支店長。同社では今年4月から6月にかけて3カ月連続で福井、金沢両市内に新店をオープンさせる計画で、計5店舗となる。

 積極的に店舗を拡大しているが、なぜ建設会社がコッペパンなのだろうか。高嶋支店長は「雇用を守るため新規事業の開拓が急務になっていた」と打ち明ける。

 完全自動運転を見越して

 同社の主力事業は交通事故現場の修繕だ。損害保険会社や役所を通じ、事故で破損した家屋、標識や構造物の修理を請け負う。事故の過失割合調査も担っており、こうした分野は売り上げ8割強を占めてきた。

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