金融

国際協力銀、ブラジル鉄道事業に融資 物流改善で日本勢投資後押し

 国際協力銀行(JBIC)が、南米ブラジルで三井物産と資源大手ヴァーレの合弁会社が実施する貨物鉄道の設備更新に3000万ドル(約32億円)を融資する方針を固めたことが26日、分かった。鉄道輸送の能力を高めて慢性的な交通渋滞に悩む現地の物流コストを改善するとともに、日本企業の投資促進にもつなげる。

 27日にサンパウロで調印する。他の民間銀行との協調融資で総額は5000万ドル。

 対象となる貨物鉄道事業はブラジル南部と北部を中心とした総延長8000キロ超の鉄道網と接続する3カ所の港湾、8カ所の内陸ターミナルからなる。融資は主に輸送効率を上げるため老朽化したレールや枕木の付け替えなどに利用される。

 トラック輸送への依存度が高いブラジルでは都市部を中心に渋滞が激しく、物流コストの高さは進出を検討する企業の懸念材料。昨年5月にはトラック運転手の大規模ストライキで農産品の輸出が滞り、日本でも鶏肉価格が上昇している。

 このため、輸送効率が高く温室効果ガスの排出量も少ない鉄道輸送網の整備は、国を挙げた課題だ。将来的にはブラジル国内の鉄道新設で大きな資金需要が見込まれており、JBICでは今回の融資を「新設事業に関与する足がかりにしたい」との思惑がある。

 また、ヴァーレは鉄鉱石で世界最大手。ニッケルやコバルトでも有数の供給元だ。融資を通じて日本企業との関係強化を後押しすれば、資源の安定供給確保にもつながると考えている。

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus