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訪日客消費額8兆円に暗雲 日韓悪化、航空便運休など影響

 観光庁が17日発表した今年上半期(1~6月)の訪日外国人旅行者数では、中国や欧米からの訪日客が順調に増加し、「令和2(2020)年に4000万人」の政府目標が現実味を帯びてきた。ただ輸出管理強化で日韓関係が冷え込む中、日韓の航空便運休などの影響も出ている。牽引(けんいん)役だった韓国からの訪日需要が冷え込めば、4000万人と同時に掲げる「消費額8兆円」の達成に暗雲が漂う。

 「今後も注意深く動向を見守りたいが、大半を占める個人旅行者についての影響はない」。観光庁の田端浩長官は同日の記者会見で、韓国からの訪日客の見通しについてこう述べ、輸出管理強化による影響は限定的との見方を示した。

 しかし、大分県と韓国を結ぶ航空会社の路線が利用者数の伸び悩みを理由に運休を発表するなど、すでに日韓関係悪化による訪日客の減少は出始めている。

 訪日客向け旅行を手がける旅行代理店「フリープラス」(大阪市北区)の小西宏明取締役は「7月以降、韓国人訪日客のキャンセルが急増している。現在の旅行者数は直近のピークだった昨夏の半分程度」とした上で、韓国からの航空路線については「座席が埋まらないケースも出ていると聞いている」と明かす。

 韓国からの訪日客は今年1~6月期は約386万人と前年同期比3・8%減だったが、国・地域別では中国に次ぐ2位。4~6月の消費額も1227億円で同6%減ながら全体の3位と日本にとっては得意客だ。田端氏は「課題はあるが、観光交流は日韓関係の基盤だ」と強調した。

 政府は今年下半期以降のラグビーワールドカップや東京五輪・パラリンピックといったイベントに期待を寄せるが、日韓関係悪化は目標達成が危ぶまれる訪日客の消費額のさらなる下押し要因になりそうだ。

 実際、今年上半期は1人当たり約15万2000円と目標の約20万円とは大幅な開きが出ている。田端氏は「より長く滞在してもらい、宿泊や飲食を増やすために、レジャーなど体験型の観光を提示しなければならない」と指摘した。

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