最新モデルは「スポーツシューズのメッカ」で開発・製作された
岩出の名前を冠したこの「REIAモデル」は、米国ポートランドにあるアンダーアーマーのイノベーションセンターで開発・製作されている。生体力学の研究所とアスリートの動きをテストする「パフォーマンストレーニングセンター」で岩出の動作を解析。そのデータと本人の感覚をシューズに落とし込んだ。
ポートランドは「全米で最も住んでみたい都市」に選ばれるほど人気の街だ。ナイキ本社やアディダスの北米本社など、スポーツメーカーが集積している。そこにアンダーアーマーも新拠点を設置。技術者たちの引き抜きもあり、ポートランドは世界のランニングシューズをリードする地域になっている。
厚さ1mm違うだけでフィット感が全く異なる
藤井部長は「山陽女子ロードは申し訳ない気持ちで一杯でしたけど、名古屋ウィメンズで結果を残せて本当に良かったです。彼女のためだけに作ったシューズで、ここに至るまで本当に苦労しました。彼女のフィーリングをどのようにして商品に適合させるのか。そこが一番難しかったですね」と振り返る。
また岩出は「シューズの開発に携わったことがなかったので、どんな説明をしたら伝わるのかわからなかった。サイズが1mm違うだけでフィット感が変わってきますし、ソールの厚さが1mm違うだけで、アキレス腱が痛くなったりするので本当に難しかったと思います」と話す。
そして7月2日、MGCで着用するシューズとユニフォームがお披露目された。勝負服はマラソンでは珍しいセパレートタイプで、上半身はオレンジ。シューズは自己ベストをマークした名古屋ウィメンズマラソンと同じブラックで挑むことになる。
勝負靴について岩出は、「薄底ではないし、厚底でもない。あえていうなら、『ちょい厚』です」といって、メディアに自社製品をアピールしていた。