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郵便配達、土曜廃止を容認 総務省 法改正狙うも先行き不透明

 総務省は6日、郵便局の活性化策を議論する有識者会議を開き、日本郵便が求めた土曜日の配達取りやめなどを容認する報告書をとりまとめた。郵便物が減少する中、人手不足が深刻な宅配便などへの配置転換などで業務を効率化させる狙い。総務省は今秋の臨時国会に郵便法の改正案を提出したい考えだが、かんぽ生命保険の不正販売問題で保険販売を請け負ってきた郵便局への信頼は揺らいでおり、法改正の先行きに不透明感が広がっている。

 報告書では、土曜休配を実施するために、現在「週6日以上」と定められている郵便物の配達頻度を「週5日以上」に見直すとした。

 普通郵便物の差し出しから配達まで「3日以内」とする現行規定も緩和し、翌日に配達する原則をとりやめる。

 土曜配達の休止で配達担当者5万5000人のうち4万7000人、翌日配達のとりやめで、深夜勤務の従業員8700人のうち5600人が再配置できると明記。コストの改善効果は合計で625億円に上るとした。

 一方、委員からは「一時的な時間稼ぎに過ぎない」と、事業環境の変化に対応するために、抜本的な業務効率化を求める声も出た。

 土曜の配達をやめるには、週6日の配達が義務づけられている郵便法を改正する必要がある。総務省は早ければ今秋の臨時国会に改正案を提出する構え。法案が成立すれば、来年秋にも土曜配送は廃止される見通し。

 ただ、郵便局の業務改善にはかんぽ生命の不正販売問題が影を落とす。かんぽ生命は不正販売問題で約3000万件の全契約について調査する方針。さらなる不正が見つかれば、郵便局の改革も影響は避けられない。総務省幹部は「かんぽ問題で失った信頼回復するのが最優先。(日本郵政グループが)すべてを明らかにして解決しない限りは国会で議論はできない」と頭を抱えた。(高木克聡)

【用語解説】日本郵便

 郵政民営化で誕生した日本郵政の100%子会社。郵便や物流事業のほか、銀行、保険の窓口業務などを営む。東京都内に本社を置き、2019年3月末時点で従業員は約19万人。全国に2万超の郵便局を展開している。かんぽ生命保険の不正販売問題では、郵便局員が過剰なノルマを背景に、顧客の不利益になる契約を結んでいた事例が発覚した。

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