ただし5Gサービスは一足飛びで実現するわけではない。実用化が期待される自動運転や多言語翻訳などは、全国津々浦々での利用が想定され、全国的な5G基地局網の整備が不可欠。しかし4社の計画によると、合計7万局の5G基地局網の整備は24年度末までかかり、政府は前倒しを支援する方針だ。
また、5G対応スマートフォンの普及スピードも見通せない。日本メーカーの試作機は厚みがあったり、縦に長くなったりと改良の余地が残り、価格も数万円割高になるとみられる。中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)が販売中の5G対応スマホも日本円換算で約9万3000円で、中国製品としては高めだ。
今回のソフトバンクのプレサービスで5G回線が使われたのは、実験用の5G対応スマホの試作機と移動基地局の間のわずかな距離だけ。実際に苗場と六本木を結んだのは現行規格の4G回線だった。各社のプレサービスには、実験を重ねて実用化への道を探る意味合いもある。(高木克聡)