テクノロジー

大麦ストロー、海を守る 福井の六条大麦、脱プラスチックの救世主なるか (2/3ページ)

 同社は平成22年の創業時から、麦畑の風情を感じてもらおうと、商品購入者向けに夏限定で大麦ストローをプレゼントしていた。高齢者は「麦畑から切り取って使っていたのと同じだ」と懐かしがり、若い人は珍しがったりと、好評を博していたという。

 商品化した際には一般家庭だけでなく、自然派のレストラン、リゾート地の飲食店などから予約などが相次いだ。そして7月下旬までに約3万本を販売。大手外食チェーンや商社からの問い合わせも約10件あった。

 「脱プラ」で関心高く

 企業が大麦ストローに関心を寄せるのは、プラスチックごみによる海洋汚染が国際問題化し、プラ製品の代替を求めている「脱プラ」を進めるためだ。マクドナルドやスターバックスコーヒーという外資系外食チェーンが中心となって、プラスチックストローからの切り替えに着手している。

 また、6月に大阪で開かれた20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)では主要議題の一つになり、2050年までにプラごみをゼロにする目標が首脳宣言に盛り込まれた。

 ストローの代替には紙製品が多いが、長時間使うと、ふやけて軟らかくなったり、接着のりの味がしたりする欠点がある。だが、大麦ストローならば、こうした欠点はなく、プラ製品と同様に味のじゃまをしない飲み口になる。

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus