ヴィアのサービスは、ニューヨークやシカゴ、ロンドン、パリなど世界80カ所で約200万人が登録している。導入事例では、自動運転を利用した高齢過疎地の運転士不足の問題を解決したほか、電気自動車(EV)を利用した温室効果ガスの削減、公共バスの利用客増などの効果が報告されている。
国内では、森ビルが7月までの1年間、ヴィアのサービスを使った実証実験を行った。社員約1300人を対象に、7人乗りのワゴン車4台で実験を行い、出退勤や外出などの移動手段として無償で提供。1日の利用者数は、実証当初の120~130人から、後半になると当初比の約1.5倍に増えた。朝の通勤ラッシュを避けるためや、地下鉄の乗り換えで時間がかかってしまう場所への移動手段とするなど、既存の交通機関の利用より快適な移動体験の知見が得られたという。
森ビルは「高齢化の進展で移動弱者が増えていることや、渋滞による経済損失などの社会的課題を解決し、ライフスタイルを変えるターニングポイントとなる」とみる。今後、実証結果を自治体や交通事業者に提供することで、交通渋滞や環境負荷など、都市交通が抱える課題の解決に寄与する。数年後には、都心の交通機関が格段に快適になっているかもしれない。
国内では、さまざまな企業がMaaSに参入している。トヨタ自動車は、米ウーバーに出資しているほか、7月下旬には中国の配車最大手、滴滴出行(ディディチューシン)などと、中国で合弁会社を設立すると発表した。
トヨタとソフトバンクの共同出資会社、モネ・テクノロジーズ(東京都港区)には、ホンダや日産自動車、スズキなど国内大手8社が参画する。モネは、東京都内や広島県福山市、北海道安平町などで、スマホのアプリを活用した配車サービスの実証実験を行っている。