メーカー

VW、EV覇権掌握の試金石 「ID.3」価格抑制で市場に攻勢

 自動車販売台数で世界首位のドイツ・フォルクスワーゲン(VW)が電気自動車(EV)推進へと本格的にかじを切った。鍵となるのが今後の主力と位置付ける小型車「ID.3」だ。世界中で気候変動への危機感が高まる中、このモデルが成功するかどうかがEV市場の覇権を握る上で試金石となる。

 「電動車(市場)への攻撃開始だ」。ディース最高経営責任者(CEO)は9日、フランクフルトの国際自動車ショーの前夜祭でID.3の量産モデルを披露した。

 ID.3は来年半ばに納車が始まる。最廉価版の価格が3万ユーロ(約356万円)未満だ。幅広い車種に活用できるEV向け車台を開発し、外部企業にも提供。量産効果でコストを抑制し、価格をできるだけ引き下げて普及を目指す。

 VWはディーゼル車を重視する戦略を採用してきたが、排ガス不正問題を機に方針を転換。米テスラなどが先行するEVの展開で「急速に追いついてきた」(住商アビーム自動車総合研究所の川浦秀之プリンシパル)。

 ディーゼル不正問題の対応も一服したもようで、2019年1~6月期の最終利益は前年同期比7%増と好調。28年までに70車種のEVを投入し、2200万台生産する野心的な計画を掲げ、ID.シリーズを順次拡大する方針だ。(フランクフルト 共同)

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus