ディスカウント店「ドン・キホーテ」を運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス（ＰＰＩＨ）は１２日、１０月の消費税増税を前に日用品や家電製品などを本体価格から一律に８％値引きするセールを実施すると発表した。ホームセンターや通販サイトなどでも駆け込み需要を取り込む動きが広がっている。
セールは９月１４日から３０日まで。食料品や酒などを除く商品全体の７割程度が対象になる。通常は仕入れや値付け、商品配置を現場の担当者に任せており、全国の店舗で一斉に統一セールを打ち出すのは異例。東京・渋谷の店舗で記者会見したＰＰＩＨの阿部博史取締役は「過去最大規模の消費者還元だ」と自信を見せた。
ホームセンターの「コーナン」も日用品を中心に、まとめ買いを促すセールを開催中。東京都内の店舗では２階のレジ前に洗剤などを積んだ専用コーナーを設け「増税前の今がチャンス」とのぼりを立てた。「買いだめはまだ目立っていない」（担当者）が、９月末に向けて洗剤やトイレットペーパーなどの在庫を積み増す予定だ。
楽天の通販サイト「楽天市場」では、１９日まで５０００円以上の買い物で２００円、１万円以上で４００円割り引くクーポンを配布している。衣料品や日用品など幅広い商品を対象にして消費を喚起。コンタクトレンズや化粧品、テレビなどが売れているという。