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堺おでん名店の味、再び…千房が引き継ぎ、大阪で15日開業 (1/2ページ)

 半世紀近く続いたのれんを下ろし、先月閉店した堺市堺区のおでんの名店「たこ吉」の味が、お好み焼きチェーン「千房ホールディングス」(大阪市浪速区)に引き継がれ、大阪市中央区で新店「すみ吉」として15日開業する。13日に店舗の内覧が行われ、たこ吉の店主だった住吉昭さん(77)も訪れ、「しっかり味を引き継いでくれた。ありがたいことです」と感慨深そうに話した。故やしきたかじんさんや五木ひろしさん、王貞治さんら各界著名人に愛された秘伝の味は再び新店でふるまわれる。

 住吉さんの名字をもらった「すみ吉」は、「ホテル日航大阪」(同市中央区)の地下に開店する。黒を基調にした高級感あふれる内装で、のれんをくぐると、だしの香りが満ちる。

 住吉さんは、大阪市の調理師専門学校を卒業後、昭和48年にたこ吉を開いた。季節の前菜にお造りも並ぶコース仕立てのおでんなど、メニューに磨きをかけ、夫婦で切り盛りして話題の名店に育てた。

 しかし近年、体力的な限界を感じ、後継者もいないため、店じまいを考え始めた時期に、客の常連だった千房の中井貫二社長と中井政嗣会長に相談。中井社長は「大阪の大切な食文化を守るご縁をいただいた」と「たこ吉」の事業継承を決めたという。

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