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LNG供給専用船の建造、国交省が支援 日本の港湾競争力強化へ (2/2ページ)

 バンカリング船は、フィリピンの大手エネルギー会社が、住友商事など国内企業3社が設立した合弁会社から受託し、首都マニラ近郊の工場で建造する。全長95.57メートル。1回でLNGを2500立方メートル供給でき、LNG燃料船1隻がアジアと北米を往復できる量という。

 バンカリング船は完成後、フィリピンから東京湾に航行し、21年3月から岸壁や桟橋に停泊。LNG燃料船に横付けして直接供給する。国交省は、東京湾の拠点整備を目的としたバンカリング船の建造にかかる費用の3分の1を補助する。このほか、伊勢湾・三河湾をLNG燃料補給拠点にするための整備事業も補助制度の対象で、国交省は計7億円を拠出する。

 日本には現在、バンカリング船がなく、タンクローリーなどを使って陸上から供給しているが、バンカリング船を使えば多量の燃料供給が可能となる。将来的には、港に着けた船舶に積み荷作業をしながら、海側からLNG燃料を供給できる可能性もあり、作業時間の短縮化にもつながると期待される。

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