南都銀行は18日、奈良市の本店に勤務する行員らを対象に私服での勤務を認める「服装の自由化」の試行を始めた。堅苦しい金融機関のイメージを払拭し、行員の「柔軟かつ斬新な発想」につなげる狙いという。メガバンクでは三井住友銀行がすでに通年での自由化に踏み切っており、金融機関で服装自由化の動きが広がっている。
南都銀行で試行が始まった18日朝、本店勤務の多くの行員らがポロシャツやジーンズ、スニーカーで通勤した。これまで同行では男性はスーツ、女性は制服で勤務するのが基本だった。この日シャツのすそを出し、チノパンのカジュアルな姿で働いていた男性(38)は「リラックスした雰囲気が出て、職場が明るくなった」と話すなど、行内の評判は上々だ。
服装自由化は、窓口や営業担当者を除く本店の約700人を対象としており、「行員の意識改革の一環」が目的という。西川恵造取締役専務執行役員は「銀行は前例踏襲や同業者の動きを気にしすぎる。まずは服装から自分で考えるきっかけになれば」と話す。