大丸と松坂屋を運営するJ.フロントリテイリングは18日、建て替えを終えた大阪市の大丸心斎橋店本館を報道陣に公開した。本館建て替えは86年ぶり。衣料や雑貨の専門店など約370店舗が出店、地下には飲食店街を設けた。20日に新装開店する。
新たな大阪の観光名所となりそうだが、日韓関係悪化による韓国人客の減少や10月の消費税増税など逆風もあり順調に売り上げを伸ばせるかどうかは不透明な面もある。
地上11階、地下3階建てで、売り場面積は約4万平方メートル。1933年に完成した本館は米国出身の建築家ウィリアム・メレル・ボーリズが設計しており、保存を求める声が多かったことから天井やエレベーターの周囲に施されたアールデコ調の装飾や御堂筋側の外壁は再利用した。
地下2階の飲食店街は肉料理を出す店やトリュフ専門店など13店舗が入る。フロアの中央には購入した食品やお酒をその場で楽しめる共用席を設け、近隣住民や仕事帰りの会社員らが利用しやすいよう午後11時までの営業とした。