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マイスター オーダーメード工具で製造業下支え

 □マイスター社長・高井糧さん(39)

 --9月13日付で父親の作(つくる)氏(75)から社長のバトンを引き継いだ

 「もともと、いずれは父から社長を受け継ぐ運命にあると感じていた。1980年に産声を上げたこの会社で働くことが大好きと思えるような雰囲気を作っていくことが、社長に課せられた使命だと考えている」

 --会社に入社したとき、周囲の従業員の目は気にならなかったか

 「あった。その視線は痛いほど感じた。とにかく早く仕事を覚えて、ベテラン社員を困らせないようにすることだけで精いっぱいだった」

 --工作機械などで使われる切削工具の研磨、オーダーメードの工具の開発を手掛ける

 「汎用(はんよう)品の工具では一定レベルの精度のものづくりができるが、航空宇宙や医療などの世界では、汎用品の工具では出せないナノメートル(1ナノは10億分の1)級の精度が要求される。ユーザーの要望などを聞きながら、二人三脚で開発を進め、日本のものづくりを下支えできるような存在感のある会社にしていきたい。本社工場は山形県寒河江市だが、おかげさまで全国各地の製造業約400社を取引先に抱えることができた」

 --高い開発力を生み出す秘訣(ひけつ)は

 「新入社員はまず製造現場に入ってもらい、この会社が何で収益を上げているのかを学んでもらう。最終製品があるわけではないので、自分たちの力量が分からないと良いものが作れないからだ。また、ものづくりの国家資格である技能検定の受験を勧めている。合格した社員が後輩に問題の傾向などを教えたりしており、約80人いる社員の約8割が何らかの資格を取得するまでになった。これらの取り組みを通じて、ものづくりに関する知識の定着も図れると思う」

【プロフィル】高井糧

 たかい・りょう 職業能力開発総合大学校機械専攻終了。機械メーカー勤務を経て、2008年にマイスター入社。13年製造部課長を経て、15年に常務。2019年9月から現職。山形県出身。

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