金融

認知症高齢者の資産管理支援 信託銀、「100年時代」見据え収益源に

 大手信託銀行が、判断力低下が気掛かりな高齢者向けの金融商品を相次いで投入している。代理人に安心して出金を任せられるようにするなど、資産管理を全面的にサポート。「人生100年時代」に照準を合わせ、新たな収益源に育てる。

 三菱UFJ信託銀行の「つかえて安心」は契約者がお金を信託した上で、払い出しにはスマートフォンの専用アプリを活用する。家族や弁護士らから選ばれた代理人が、信託したお金から契約者の医療費などを支払おうとした場合、他の家族らにも通知が届くため、使途の透明性を高められる仕組みだ。

 認知症になっても自分の希望通りにお金を使いたい、というニーズの高まりを受けて開発。3月の発売から半年足らずで契約が1000件を超えた。

 みずほ信託銀行は、9月に売り出した「認知症サポート信託」で対抗する。契約者が認知症と診断されると効力が発生する。詐欺被害を避けるため、信託したお金から契約者が単独で払い出すことを制限する一方、あらかじめ指定した生活費は定期的に口座に振り込まれるようにできる。10万円以上の支出は代理人の請求が必要で、内容をみずほ信託がチェックする。飯盛徹夫社長は「年間1000件ほど販売したい」と意気込む。

 団塊世代の全員が75歳以上になる2025年には、認知症の高齢者が5人に1人に当たる約700万人に達すると推計されている。

 資産管理に悩む高齢の顧客は増えるとみられ、三井住友信託銀行も認知症への備えや相続といった要望に応える「100年パスポート」を6月に発売した。信託できる金額は三菱UFJ信託が200万円以上、みずほは500万円以上で三井住友信託は1000万円以上。契約者は手数料に当たる信託報酬などを支払う必要がある。

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