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スポーツビジネス 地域に根差した「クラブ」発展が鍵 (1/2ページ)

 夏のアメリカスポーツビジネス視察から帰国したが、わが国では、平日にもかかわらず日本代表の国際試合の真っ盛りであった。日本テレビではサッカー日本代表のミャンマー戦、翌日のフジテレビではFIBAバスケットボールのアメリカ戦。その翌日には日本テレビでラグビー日本代表が南アフリカとワールドカップ前の最後のテストマッチ、さらにその翌日にはテレビ朝日がU-18野球ワールドカップをそれぞれ生中継で放映するといった具合だ。(帝京大学教授・川上祐司)

 次はバレーボールのようで恒例のごとくフジテレビのバラエティー番組には代表選手たちが番組宣伝のように出演する。そろそろこの演出も終わりにしませんか、と言いたくなる。果たしてわが国のスポーツはメディアが生命線なのか。どの試合も点差以上に差があるように感じるが、本質的な原因はスポーツ文化そのものにあるのではないか。ある代表選手の「代表として最低の試合をした。恥ずかしい」とのコメントがスポーツ先進国になりきれないこの国を象徴したかのように感じる。

 行政が施設提供

 今回の視察先の一つのボストン。ダウンタウンから車で30分ほどの距離にニュートンという街がある。ボストンカレッジが所在する緑の豊かな住宅地である。その街の真ん中に、野球場2面、サッカーコート4面、バスケットコート2面、テニスコート5面が完備されたニュートンセンタープレーグラウンドがある。設立は1890年で行政が管理・運営している。

 テニスコートは、この街の住民であれば185ドルで年間を通して使用できる。朝方には犬を連れた親子連れが散歩する。日中には多くの住民がスポーツを楽しむ姿が目につく。そしてニュートンからボストン・レッドソックスの本拠地であるフェンウェイパークに向かう電車の車窓からは同じようなグラウンドが点在して多くの子供たちがスポーツを楽しむ風景を何度も目にする。

 地元レッドソックスのナイトゲームには多くのファンたちがボールパークを取り囲む。公道も試合当日は両端にチケットゲートが設置され、さながらボールパークとなり、さまざまなファンサービスが行われている。スポーツがこの街になくてはならない環境を行政が当たり前のように協力し提供している。

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