自動車メーカーなどでつくる業界団体、日本自動車工業会(自工会)は26日、来年5月に終える予定だった豊田章男会長(トヨタ自動車社長)の任期を2年延長することを決めた。自工会会長はトヨタ、ホンダ、日産自動車の3社の首脳が持ち回りで2年ずつ務める慣例で、2期続けて務めるのは異例だ。
26日の会見に豊田氏らとともに出席した神子柴(みこしば)寿昭副会長(ホンダ会長)は、「(来年は)オリンピック・パラリンピックが開催されるビッグイヤーを迎えるため、もう1期やってもらうことになった」と説明した。リーダシップのある豊田氏に引き続き会長を務めてもらうことで業界を盛り上げたいと考え、慣例通りなら来年から務める次期会長の神子柴氏が提案したという。
豊田氏は今回、平成30年5月に自工会会長に就任しており、任期通りなら東京五輪開催の直前に退任する予定だった。延長により、令和4(2022)年5月まで務める。平成12年以降、自工会会長が続けて2年超務めるのは初めて。神子柴氏によると、令和4年以降は再び、「輪番」に戻るという。
また、自工会は同日、西川広人副会長(日産取締役)が辞職したと公表した。今月16日に日産社長を辞任したためとみられる。