トップは語る

ウェルスナビ 自動運用で預かり資産1兆円目指す

 □ウェルスナビ最高経営責任者・柴山和久さん(41)

 --全自動の資産運用サービスを2016年7月から開始した

 「日本では少子高齢化による年金不安が高まる中、転職の増加などで退職金のない会社も増えている。それなのに、働く世代が豊かな老後のために資産を運用するサービスがなかった。また、アメリカ人の妻の両親が長期運用していた金融資産が、職歴や学歴もそう変わらない私の両親に比べ10倍の差があったことに驚いた。このことも、誰もが安心利用できる資産運用サービスを提供したいという気持ちを後押しした」

 --どのような理論でサービスは運営されているのか

 「活用しているのは、欧米で使われている『長期・積立・分散』投資のアルゴリズム(計算方法)だ。株式や債券など世界中の資産に幅広く投資を分散してリスクを抑えつつ、長期的なリターンの最大化を図っている。当社が提供するサービスは、スマートフォン上で達成目標金額やリスク許容度を設定すれば、厳選したETF(上場投資信託)を通じ、自動で積み立てや投資を行う」

 --課題は

 「義理の両親はこの投資方法で数回の金融危機も乗り越え、着実に資産を増やした。欧米でこの投資が普及しているのは成功体験がシェアされていたからで、日本でもこうした成功がシェアされていくことが重要だ。当社の預かり資産は1700億円を超えたが、日本の個人金融資産1800兆円を考えれば1%以下で、新たな金融インフラ作りを加速させるには時間がかかると感じている」

 --今後の目標は

 「預かり資産1兆円の早期達成を目指す。長期的には利用者ごとの生活環境やライフプランに対応し、住宅ローンやクレジットカードの支払いも人工知能で最適化したアドバイスを提供できるサービスを展開したい」

【プロフィル】柴山和久

 しばやま・かずひさ 東大法卒。2000年に大蔵省(現財務省)に入省。09年に退職し、仏経営大学院INSEADに留学し、MBA(経営学修士)を取得。10年にマッキンゼー・アンド・カンパニーに入社し、機関投資家の資産運用などに携わる。15年に独立し、ウェルスナビを設立。群馬県出身。

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus