南海電鉄は25日、平成27年に通勤電車の台車で亀裂が見つかったにもかかわらず、安全報告書に記載していなかったことが判明したと発表した。同社は同日、「部署間の連携が不十分だった」と説明し、安全報告書を修正した。
同社によると、27年6月の定期点検で、通勤電車の台車の4カ所で4~15センチの亀裂が見つかり、国土交通省近畿運輸局に報告したが、翌年公表した安全報告書に記載していなかった。鉄道事業法では、台車の亀裂など鉄道の安全に関わる「インシデント」が発生した場合は安全報告書への記載が定められている。
同社をめぐっては、特急電車「ラピート」で計9カ所、通勤電車では今回記載漏れのあった亀裂を含め26年度以降計18カ所の亀裂が見つかっている。