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セブン 再エネ電源100%店舗 実証実験開始 太陽光パネルなど活用

 セブン-イレブン・ジャパンは26日、展開するコンビニエンスストア「セブン-イレブン」の一部店舗において、店舗運営に関する電力を全て再生可能エネルギーから調達する実証実験を同日から順次始めると発表した。店舗に設置した太陽光パネルと蓄電池などを組み合わせ、必要な電力量を賄う仕組み。二酸化炭素(CO2)の排出量削減により持続可能なコンビニ運営を目指す。

 実験は神奈川県内の10店舗で実施。日中は店舗屋上などに設置した太陽光パネルで発電して必要な電力を賄いつつ、電気自動車のバッテリーを再利用した蓄電池に充電。夜間は蓄電池の充電分に加え、11月からは固定価格買い取り制度(FIT)の買い取り期間を終えた再生エネ電源による「卒FIT」電力を新電力会社から調達する。

 日産自動車やカネカ、蓄電池のフォーアールエナジー、新電力のスマートテックが技術提供などの形で実験に参画。横浜市内で実験を開始した店舗では同日、記念式典が開かれ、セブン&アイ・ホールディングスの井阪隆一社長が「大きなチャレンジの第一歩だ」と期待を口にした。

 標準的なセブン店舗の消費電力量は年間13万9000キロワット時で、この電力量を賄うために実質71.5トンのCO2が排出されている計算だが、全てを再生エネで賄えばCO2排出量はゼロになる。実証実験では今後の店舗拡大の可能性について、コスト面も含めた検証を実施する。

 他のコンビニ大手も環境配慮型の店舗開発を進めている。ローソンが23日に開店した新型店舗では全ての冷蔵・冷凍装置をフロンガスを使わないタイプにしたほか、空調や照明の出力抑制や蓄電池の充放電を外部制御できるようにして、地域における電力の需給調整機能を受け持つ。

 ファミリーマートも2017年度から、店舗の柱を鉄骨から木材に置き換えている。また空調や冷蔵機器などをインターネットで監視することで消費電力量を削減する新型店舗の取り組みを拡充しており、CO2排出量の大幅削減を目指す。

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