金融

グーグル手法で働き方改革 三井住友海上 相互理解深め生産性向上

 三井住友海上火災保険は、働き方改革に向けて、米グーグルが実践している組織づくりの手法を導入し10月から全社的な取り組みを始める。社員それぞれの考え方や感情を気兼ねなく発信できる「心理的安全性」と呼ぶ環境の組織への浸透を図る手法で、これを実践することでグーグルは生産性の向上やイノベーションを生む成果を挙げているという。

 心理的安全性は米ハーバード大の研究者が唱えた概念で、グーグルは「プロジェクト・アリストテレス」の名称で実施した社内調査により、心理的安全性が高い組織・チームは生産性が高く、イノベーションなどを生むことを実証、その結果を2015年11月に公開した。

 ダイバーシティー経営に取り組む三井住友海上は、これを自社流にアレンジし、管理職向け研修や職場ミーティングを通じて社員の働きがいや強いチームワークを引き出し、生産性を向上させることで残業時間の削減などにつなげる狙いだ。

 10月からの本格的な取り組みに向け、既に管理職、社員向けに心理的安全性への理解を促す研修を実施済みで、来年1月にかけて全国113部支店に展開していく。

 具体的には、職場単位で「1on1」と呼ぶ上司・部下の短い対話や、相互理解を深めるグループワークを日常業務の中で実施し、組織内の心理的安全性を高める。取り組みの支援ツールとして、ゲーム感覚でお互いの働く価値観を知り合える「コミュニケーションカード」も開発、希望に応じて支給する。  このカードは、「誠実」「優しさ」など価値観を記した60枚を4人程度でトランプのババ抜きのように選び、最後の5枚から各自がなぜこの価値観が大切かを説明するもので、これを通じて心理的安全性を確保できる環境の醸成を目指す。

 同社によると、心理的安全性を管理職研修に採り入れる企業はあるが全社的に展開するケースは珍しいという。

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