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「顔認証」観光地で広がる活用 NECなど実証実験、和歌山の周遊便利に (2/2ページ)

 ホテルシーモアでは一部の部屋の入り口にカメラを設置し顔認証で解錠できる。フロント支配人の川田純子さんは「同室の人同士で鍵の貸し借りをしなくて済む」と説明する。

 実証実験は来年2月末まで。その後NECは本格的な事業化を目指す。南紀白浜エアポートの岡田信一郎社長は「和歌山県南部を旅する観光客の動線全てが顔パスに対応できたらうれしい」と語る。近くの世界遺産・熊野古道を訪れる外国人客も多く、導入地域を広げたい考えだ。

 一方、顔認証技術には不安の声もある。先行する中国では顔認証を用いたシステムが指名手配中の容疑者を摘発したり、住民の監視に使われたりしている。実証実験で導入した店舗からは「狭い地域で用途を限定しているので大丈夫だと思うが、情報管理に不安はある」との声も漏れた。

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