「体が大きい」マダイやトラフグの開発を進める京都大の木下政人助教は「売り場でパッケージに表示するだけでなく、それ以外の科学的データもウェブで公開していきたい」と話す。木下氏らのグループは、マダイ、トラフグについて来年秋の販売を目指す。
ただ、ゲノム食品流通には、農林水産省への届け出も必要。ゲノム編集で新たに誕生した農水産物が生態系に影響を及ぼさないようにするための措置だが、農水省は詳細を検討中。木下氏は「養殖場を陸上に設けることで海洋への流出を防ぐ」としているが、農産物についても農地の隔離などが求められることになるのか、対応が注目される。
ゲノム編集 ゲノム(全遺伝情報)の狙った場所に切れ込みを入れ、特定の遺伝子を働かなくしたり、別の塩基配列で置き換えて新たな生命機能を持たせたりする技術。体の大きいマダイやトラフグのほか、血圧を下げるトマト、毒素を作らないジャガイモなどの開発が進められている。食品開発以外に不妊治療やがん治療にも応用されるが、倫理面で課題を指摘する声もある。