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五輪まで1年切り…問われる国際親善試合の真価と戦略性 (1/2ページ)

 東京五輪まで1年を切り、各競技の世界大会がめじろ押しである。バスケットボールでは、NBA(米プロバスケットボール協会)ドラフトの1巡目指名を受けて注目が集まった八村塁選手をはじめとして、男子日本代表は史上最強とも期待もされていた。それは直前に行われた国際親善試合で、世界の強豪国と互角に渡り合ったことに起因しているであろう。しかし、中国で開催された男子バスケットボールのワールドカップ(W杯)大会本番では、全敗で大会を終えることになってしまった。(フリーランスプランナー・今昌司)

 代表強化が第一義

 選手たちには、改めて世界との実力格差を身をもって体験する場となったのである。一方、2022年サッカーW杯のアジア予選開始を前に、サッカー日本代表も国際親善試合に臨んだ。結果は勝利に終わるも、対戦国の試合に対するモチベーションは、お世辞にも高いものとはいえなかった。親善試合とはいえ、マッチメークする競技団体は、大会本番を見据えた強化を念頭に試合を組む。試合に込められた目的は、対戦相手がいかに本番並みの戦力で戦ってくれるか、ということで達する。ここに、親善試合というマッチメークと、強化戦略の難しさが見え隠れしている。

 国内で開催される国際親善試合は、ある意味で、主催する競技団体に多様な利益をもたらす事業だ。直接的なイベント収入もしかりだが、メディアを通したPR効果は後々の競技の普及に結びつく。ビジネスで言えば、後の多様な収入源を生み出すための源泉ともなる。さらには、日頃支援してくれているスポンサー企業にとってのスポンサーシップ効果も具体化する場となる。

 試合そのものは、代表チームの強化を念頭にマッチメークされているものの、主催する競技団体としては、組織の収入の骨格を成す事業収入を拡大していくための重要な施策なのである。国際親善試合は、あくまでも代表チームの強化戦略の重要な試金石であり、後の世界の舞台で成果を残していくための起点となるものだ。マーケティング戦略上の成果は、あくまでも、その後の代表チームの商業価値を引き上げていくためのものであるのだから、試合を行う代表チームに残す成果こそが、最も重要な課題であることは間違いない。

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