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リチウムイオン電池 中国・韓国も参入、高性能化へ開発にしのぎ 

 ノートパソコンや携帯電話を普及させ、IT革命の立役者になったリチウムイオン電池は近年、資源・エネルギー問題での役割も重みを増した。次世代型充電池の実用化に向けた研究が活発化している。

 代表例が温暖化防止で注目される電気自動車への利用だ。普及が始まっているが、充電時間の短さや走行距離の長さが今後のさらなる普及の鍵を握る。ただ、現行のリチウムイオン電池は発火の危険を避けるため、性能向上には限界がある。そこで電解液を燃えにくい固体に改め高性能化できる「全固体電池」が有望視され、各国で産学が開発にしのぎを削っている。

 国内では昨年6月、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が産学を連携させ、全固体電池の高性能化と、構造や仕組みの世界標準作りによる早期の実用化を目指すプロジェクトを発足させた。同機構は2020年代後半に車載用では全固体電池が主流になるとみている。

 またリチウムイオン電池の正極に用いるリチウムやコバルトはレアメタル(希少金属)だ。日本はこれらを輸入に依存しており、産出国の政情に価格が左右されるなどコストの課題が大きい。韓国や中国のメーカーが参入し、価格面で日本勢が苦境に立っている。電気自動車の普及を見越した価格高騰も起きているといわれる。

 そこで海水に大量に含まれ無尽蔵な資源で、リチウムと性質が似たナトリウムを使う「ナトリウムイオン電池」の研究が進む。基本的な仕組みはリチウムイオン電池と類似しており、同時期の1980年に考案された。

 2000年代に負極の炭素材料の改良が進むなど研究が進み、常温で安定して充放電ができる電池が試作された。「レアメタルフリー」をキーワードに実用化に向けた研究が続き、大型電池や電気自動車などへの活用が期待されている。

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