金融

マイナス債券1600兆円規模 IMF世界金融安定報告

 国際通貨基金(IMF)は16日公表した世界金融安定報告で、マイナス利回りの債券の規模が日本や欧州など世界で15兆ドル(約1600兆円)に上っていると指摘した。世界的な金融緩和のために金利低下圧力が高まり、利回りがマイナス圏になった債券が増えた。

 IMFは「運用難に直面した年金基金が未公開株や不動産といったリスクが高い資産への投資を増やしている」と分析。生命保険会社も同様の問題を抱え、今後の金融危機の衝撃を増幅する恐れがあると警告した。

 米中貿易摩擦や世界経済減速を背景に、日銀や欧州中央銀行(ECB)のマイナス金利政策が長期化しているうえに、米連邦準備制度理事会(FRB)が今年2回の利下げに踏み切った。

 世界的に長期金利が低下し日本やドイツ、フランス、スイスなどの10年物国債の利回りがマイナスとなっている。米メディアによると、欧州は一部企業の社債の利回りもマイナスだ。

 企業は超低金利の環境で社債発行や銀行融資を通じて債務を増やした。IMFの試算によると、世界景気が貿易摩擦の激化などで急激に悪化した場合、中国や欧州などで19兆ドルの企業債務が2021年時点で不履行に陥る危険性があるという。(ワシントン 共同)

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus