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巨大NTT復活へ 総務省が共同調達を容認方針

 総務省は18日、NTTグループの共同調達を認める方針を固めた。NTTは現在、総務省の行政上の方針で、持ち株会社と地域通信会社のNTT東日本、西日本が、携帯大手NTTドコモなど他の主要グループ3社と資材を共同調達することを禁止している。この規制を緩和し、調達コストを低減することで利用者への利益還元や先進技術への投資を促す。

 総務省の有識者会議が18日に取りまとめた令和12(2030)年ごろを見据えた将来の通信ルールづくりの最終報告書案に盛り込んだ。12月の最終答申を経て、総務省が新たな方針として示す。

 旧電電公社が前身のNTTは昭和60年の民営化まで通信市場を独占し、関連機器メーカーに対して巨大な購買力を持っていた。このため、分社化したグループ会社が従来の購買力を維持すれば、競合企業が太刀打ちできないため、共同調達を認めてこなかった。

 だが、かつて国内メーカー主体だった通信機器の調達先は現在までに海外企業主体にシフト。また、NTT持ち株会社とNTT東西を合わせた調達額のグループ全体に占める割合も、かつての8割程度から2割程度に下がっており、共同調達しても以前のような巨大な影響力はなくなっている。総務省はこうした状況を踏まえ、規制緩和に踏み切る。

 だが、競合企業からは強い懸念の声もある。このため、NTTグループに共同調達方針の策定や公表、運用状況の定期的な報告などを求め、公正な競争を阻害していないかを検証する。

 NTT持ち株会社とNTT東西が、ルーターやサーバーなどの通信機器をドコモやNTTコミュニケーションズ、NTTデータと共同調達できるようになれば、発注量が増え、発注先に対する価格交渉力が高まる。グループで令和5年度に平成29年度比で8千億円のコスト削減を計画するが、さらに効果を上乗せできる公算が大きい。

 総務省有識者会議の報告書案にはほかにも、NTT東西に全国一律の提供を義務付ける固定電話網の整備要件を一部緩和し、携帯電話回線での代用を認めることや、電子メールなどを他人が見ることを禁じた「通信の秘密」を海外IT大手に適用することなども盛り込まれた。

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