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ロシア政府系ハッカー集団がイランのハッカーになりすましてサイバー攻撃 米英情報機関が発表

 【ワシントン=黒瀬悦成】米国家安全保障局(NSA)と英国家サイバー安全保障センター(NCSC)の両情報機関は21日、ロシア政府系のハッカー集団が、イランのサイバースパイ集団を密かにハッキングし、同集団になりすまして35カ国にサイバー攻撃を仕掛けていたことが分かったと発表した。

 両情報機関によると、このハッカー集団は「トゥルラ」の名称で知られ、イランのサイバースパイ集団「オイルリグ」の機器を使ってサウジアラビアやクウェートを含む中東・湾岸諸国や米英の政府機関などに攻撃を仕掛け、うち一部から文書を盗み出した。

 また、トゥルラはイランのシステムにも侵入し、イランのハッカー集団の戦略や手口を詳細に解析したとしている。

 NCSC幹部は声明で「攻撃の実行者を特定することは困難な作業だ」と指摘しつつ、「サイバー攻撃を仕掛けた連中が正体を隠そうとしても、最終的にはそれを暴く能力が私たちにはある」と強調した。

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